春から夏にかけてこの時期は、体調管理に十分に気をつけて、トレーニングやスポーツ活動を実施していただきたいと願い熱中症について皆様へお伝えするシリーズの第三弾です。
■運動中の熱中症予防5ヵ条
日本スポーツ協会が発表しています「スポーツ活動中の熱中症予防5ヵ条」をご紹介いたします。
梅雨明け〜8月末日までの熱中症発症率が年間でも最も高い時期の運動時を事故なく、効果的に楽しく運動・スポーツ活動を楽しんでいただけるようにぜひご活用ください。
1.暑いとき、無理な運動は事故のもと
気温が高い時ほど、湿度が高い時ほど、運動強度(負荷、時間)が高いほど熱中症の危険性は高くなります。
暑い中に、事前の暑熱順化トレーニングや身体冷却など暑さ対策不足の場合、無理な運動をしても効果は上がりません。
環境条件に応じて運動強度や内容を調整して、定期的に休憩をとり、適切な水分補給をします。
「熱中症予防運動指針」を参考に暑さ指数(W B G T)、湿度、気温を確認されて計画的に実施しましょう。
2.急な暑さに要注意
熱中症事故は、急に暑くなったときに多く発生しています。
夏以外にも急な気温上昇時の際は注意が必要です。
軽度な運動にとどめ、暑さに慣れるまでの数日間は軽度で短時間の運動から少しずつ運動強度や量を増やしていきましょう
3.失われる水と塩分を取り戻そう
暑いときにはこまめな水分補給が大切です。汗からは水分と同時に塩分も失われます。
スポーツドリンクなどを利用して0.1〜0.2%程度の塩分も補給しましょう。
水分補給量の目安は、運動による体重減少が2%を超えないように補給します。
運動前後に体重を測定することで失われた水分量を確認し、パフォーマンス低下を抑えたり、体調管理に役立てることがトップスポーツの現場でも常用的に実用されています。
4.薄着スタイルでさわやかに
皮膚からの熱の出入りには衣服が影響します。
暑いときは軽装で素材や吸湿性、通気性の良いものを利用して、直射日光から急な体温上昇による体温調整機能が障害を受けないように帽子や防具の着脱、アイスパックやアイスタオル、クーリングベストなどを活用してみましょう。
特に子どもの体温調節は、発汗能力が未発達な点と体表面積が成人よりも広いため、熱しやすく冷めやすい特性を持っている点から、急な暑さには弱く、外気温が皮膚温より高い炎天下には体の熱が逃げにくく、冷えにくいため注意が必要です。
5.体調不良は事故のもと
体調が悪いと体温調整能力も低下し熱中症になりやすいです。
疲労感が強い、睡眠不足、発熱、風邪、下痢など体調不良の際は無理な運動をしないようにしましょう。
また、体力の低い人、肥満症の人、暑さに慣れていない人は特に要注意となり、特に熱中症の死亡事故の7割は肥満の人と報告されています。
◆参考/引用
・日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」
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