#08ガン予防と食事

ガンの発症リスクを減らす食事習慣を考える「デザイナーズ・フーズ計画」とは?

デザイナーフーズ計画 とは、アメリカ国立ガン研究所で実施された植物に含まれる物質、すなわち、ファイトケミカルの中で、ガン予防に役立つ物質を含む食品を見つけ、役立てようとした計画です。

ガンを予防する可能性のあるファイトケミカルを特定し、それを加工食品に加える目的で初められた計画でしたが、当時高額な予算に進行が苦しくなり、ガンの予防に有効な食品(野菜、果物を40種類程)を公表した後、計画は中止されました。公表された食品には、ガン予防の効果が認められており、デザイナーズフーズピラミッドとしても知られています。

ファイトケミカルとは?

植物が紫外線や昆虫など、植物にとって有害なものから体を守るために作りだされた色素や香り、辛味、ネバネバなどの成分のことです。ファイトケミカルは必須栄養素ではないものの、体にとって良い作用をするため、健康を維持するために摂取したい重要な成分であることが認められてきています。

まだまだ研究中で知られていないことも多い栄養素ですが、個人や目的に応じた摂取量や食材、アレルギー反応を考慮しながら、食生活に取り入れていきたい食品が多いです。

ファイトケミカルの最も期待されている効果は、抗酸化力

人は呼吸の際に酸素を使い、取り込まれた酸素の一部は活性酸素やフリーラジカルという体内の成分と反応しやすい状態になります。活性酸素やフリーラジカルは、タンパク質と反応してその機能を損なったり、脂質を酸化して過酸化脂質を生じさせたり、遺伝子の損傷を引き起こす等、老化、ガン、動脈硬化、生活習慣病などの原因となると考えられています。

体内にも、活性酸素やフリーラジカルによる酸化を防止するメカニズムがありますが、抗酸化物質を摂取することで、酸化を防ぎ、老化やさまざまな病気のリスクを低下させることが期待されています。

自分に合った食事方法を見つけ出そう

過剰な栄養バランスの食生活、飲酒、タバコ、ストレス(精神的・肉体的)等の生活習慣にから、身体はダメージを受けます。6大栄養素だけではなく、足りない栄養素をサプリメント以外から取れるように工夫することが大切です。

デザイナーフーズピラミッドを参考にした5色の食材イメージ(5カラーズフード)から食材を満遍なく選択して食事をとるなど「野菜と果物+α」の食事習慣法を見つけ出してみるのも良いと思います。

例えば、+αとして海藻類やきのこ類を摂取して、腸内環境を整え免疫力を高める。特に水溶性食物繊維が不足しやすいため、海藻類を普段から意識してとる。 

また、きのこ類には、βーグルカンという多糖体といわれる食物繊維の一種には、免疫機能を強くする働きがあります。(がん治療の現場でもきのこ成分を原料とした薬品が使われている実例もあります)

まとめ

ガン予防には、科学的なデータをもとに随時アップデートされるエビデンスを参考に、ひとつでも多くの健康習慣を生活習慣にといいれていくことが大切です。なんでも過剰摂取するのではなく、目的や目標に合わせて、あなたに合った適切な量、頻度、食材、方法を見つけ、食習慣定着させていくことが大切です。

◆参考

・アメリカ国立ガン研究所「デザイナーズフーズ計画」(ウィキペディア)

・「ファイトケミカルとは」 健康長寿ネット

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